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pipal 渋谷宇田川 スタッフブログ

2017-09-13-Wed

9/19.Tue ランチメニュー

9/19(火)からのランチメニューの紹介です。

今週のパスタは「マグロのラグーソースとフレッシュトマト、江戸菜のスパゲッティー」です。マグロを香味野菜とハーブと一緒に煮込み、旨味たっぷりのソースに仕上げました。江戸菜のシャキシャキとした食感と一緒にお楽しみ下さい!!


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2017-09-10-Sun

9/11.Mon ランチメニュー

9/11(月)からのランチメニューの紹介です。

今週のサラダランチは「10種の野菜のラタトゥイユと生ハムのサラダ」です。
旨味をじっくりと引き出しながら作ったラタトゥイユと上品な塩気の生ハム、食感のアクセントに砕いたアーモンドを散らしております。温泉卵と絡めてお召し上がり下さい!!


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2017-09-02-Sat

9/4.Mon ランチメニュー

9/4(月)からのランチメニューの紹介です。

今週のパスタをご紹介します!!
「ミートソースとズッキーニ、自家製リコッタチーズのスパゲッティー」
たっぷりの香味野菜を飴色になるまでじっくりと炒めてゴロゴロの挽肉と赤ワイン、トマトで煮込んだミートソース。野菜の甘みと肉の旨みをたっぷりと感じるソースになりました。自家製のリコッタチーズと一緒に召し上がり下さい。


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2017-08-27-Sun

8/28.Mon ランチメニュー

8/28(月)からのランチメニューの紹介です。

今週のサラダランチは「ペリゴール風サラダ」です。
蒸し鶏と砂肝のコンフィ、食感と旨味のアクセントにクルミを使ったボリューム満点のサラダとなっております。冷製のトウモロコシのポタージュと一緒に召し上がり下さい!!
皆様のご来店お待ちしております。


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2017-08-21-Mon

ソムリエ 鈴木亮介、生産者を訪ねて。 vol.9

さて、シャンパーニュ2軒目は自然派シャンパーニュの代名詞『ドラピエ』です。

自然派ワインの造り手達との食事は必ずドラピエから始まる。
世界三大テノールの一人「ルチアーノ・パヴァロッティ」は"喉に優しい"という理由で、歌う前にはドラピエのシャンパーニュを飲んでいたとか。(まじっすか?!)
自然と芸術を愛する人々から愛され、逸話も多いドラピエ。
僕も最近一番口にする機会が多いシャンパーニュはやっぱりドラピエです。

モングーからも近い位置、こちらもシャンパーニュの最南端ウルヴィル村。
たどり着くと一人の男性が出てきてくれて案内してくれた。


室内がゴージャスだ。おや、今まで訪ねてきたドメーヌとは少し違うな。
ドラピエは家族経営のドメーヌではあるが、今回の旅では一番の大手メゾンだ。
案内してくれた男性にいつものように自己紹介をしようとしたら、
「それは、後でミッシェル(現ドラピエ当主)が来るからその時に。こちらで座って待っていてください。」


この椅子に座って待つことに。椅子一つとっても格式高い。
男性が奥の部屋へ行ってしまった。
来る時にも見えたがどうやらこちらの建物は一部改修工事中らしく、遠くに工事の音が聞こえる。
暫く一人になってしまったので、周りを見渡す。


窓の外には庭が。


僕の椅子の前の壁には小物などがディスプレイされていた。
おや、このボトルは、、


で、でかい。メルキゼデック※1 かな?
先ほどの男性が戻ってきた。
「ミッシェルはミーティングがもう少しかかりそうだから先に醸造所を案内します。」
「ありがとうございます、是非。」


螺旋階段を下って地下の醸造所へ。


ここでは箱詰めかな、大勢働いている。


やはり、ちょっと今まで訪ねてきたドメーヌとは様相が違うな。


ステンレスタンク。


大きな樽がたくさんある。


なんていうかリッチだ。
こちらもグラヴィティシステムを採用していてどんどん地下へ。


ピュピトル※2 ですね、ここはクラシック。


瓶内二次発酵※3 用のリキュール。かなりの年代物みたいだ。


ここでは動瓶※4 が終わって瓶口に澱が溜まったボトルを、


マシンにセット。
右に写り込んでいるのが先ほどから案内してくれている男性です。


ボトルは運ばれていき、澱の溜まった瓶口の部分が急冷されます。


わかりますか、便口3cmくらいの部分の中身が凍っています。


で、こちらのマシンでデゴルジュマン※5。抜栓して凍った澱の部分を取り出す訳ですね。


で、こちらのマシンでドザージュ※6。
わかりますかね、左上の赤い液体がリキュールで右下中央にぶら下げられているボトルに注入されています。先ほどの行程で澱を抜いて内容量が減った分を補足するとともに、酸味の強いシャンパーニュに甘味を足して味のバランスを良くする訳です。
それからコルクを打栓する行程まで全て見せていただき、また先ほどの椅子に戻ります。


「テイスティングに参りましょう。」
先ほどからの男性が持ってきてくれたのが、いきなりのロゼ、ドザージュゼロ。
ずっと思っていたのですが、この男性のシャツが可愛い。


もちろん美味しい、完璧な味わいです。
「ミッシェルは新しいキュベのエチケットのミーティングをしています、もう少しかかりそうなので部屋に入ってテイスティングを続けましょう。」
え、ミーティング中なのに部屋に入るの?


ミーティング中の応接室の隅のテーブルに案内されました。
まじか、すごい光景です。格式高いゴージャスな部屋、デザイナー達とのミーティング、そして当主ミッシェルが何故か椅子に正座。


「こちらは、ドラピエ・シャルルドゴール。第18代大統領の名前の特別キュベです。」
「おぉ、。」


「こちらはミレジム、2008。」
「おぉ、。」


で、次々とテイスティングをしていきます。
ミーテイングが終わったミッシェルが呼んでくれてご挨拶。いつもの自己紹介をフランス語でさせていただき、デザイナーさんやミッシェルのお父さん(先代当主)ともご挨拶。


そして記念撮影を。
左が当主ミッシェル・ドラピエ氏。中央はその父7代目当主のアンドレ・ドラピエ氏。
とっても嬉しい一枚です。
ミッシェル氏がもっとゆっくり飲んで行ってと言ってくださる。
「でも今日中にトロワからストラスブールへの電車に乗らなきゃいけないんです。」
「じゃあ、テイスティングした中で気に入ったものをもう一杯だけでも。」
「ありがとうございます。それでは、シャルルドゴールを、、。」
お言葉に甘えてお代わりまで頂いて、帰ろうとすると。
「今日は来てくれてありがとう。こちらはお礼のプレゼントです。」
「ミレジム、2008!いいんですか!?」
「もちろんです。ありがとう。」
「ありがとうございます。今日はお会いできて光栄です。」

ビッグメゾンの貫禄を見た気がします。
ドラピエの皆様、ミッシェルさん、本当にありがとうございました。

ちなみにストラスブール行きの電車には乗り遅れ、予定変更。
ストラスブールのホテルをキャンセルし、トロアに一泊する事になりました。
調子に乗ってのんびりし過ぎた〜。



※1 メルキゼデック:シャンパーニュの瓶はサイズにより呼び方があります。メルキゼデックは30L入りで通常のワインの40本分の大きさ。ちなみに、普通のサイズがブテイユ750ml。次に大きい物がマグナム1500mlで2本分のサイズ。
※2 ピュピトル:瓶内二次発酵したシャンパーニュの澱をボトルの口の方に溜めるために使う穴の空いた板。これにボトルを挿して逆さまに近づけながら回して行き静かに澱を口の方に持って行く。
※3 瓶内二次発酵:シャンパンを造る行程は複雑で、一度普通のワインを作ります。その発酵を終えたワインにリキュール(糖分)と酵母を添加して王冠で蓋をします。そして瓶の中でもう一度発酵をさせるのです。その行程の事を瓶内二次発酵と呼びます。瓶の中で密閉されているので発生した二酸化炭素は逃げ場がなく、液体に溶け込みます。そして発泡性のシャンパーニュが出来上がるのです。
※4 動瓶:瓶をピュピトルに挿して倒立させ、瓶口に澱を溜めるために瓶を揺らしながら少しずつ回していく作業の事。
※5 デゴルジュマン:澱抜き。瓶口に溜まった澱を凍らせて抜栓し、取り出す。
※6 ドザージュ:デゴルジュマンによって目減りした分を補う際に糖分を添加する事。この時に使用するリキュールを「門出のリキュール(リクール・デクスペディション)」と呼びます。糖分添加しないシャンパーニュはドザージュゼロとなります。
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2017-08-20-Sun

8/21.Mon ランチメニュー

8/21(月)からのランチメニューの紹介です。

今週のパスタは「海老とダッテリーニトマトのスパゲッティー セルバチコのせ」です。
ミンチにした海老とシチリアの甘みの強いダッテリーニトマトを使用して旨味たっぷりに仕上げまいした。ほろ苦いセルバチコと一緒に召し上がり下さい!!

皆様のご来店お待ちしております!!





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2017-08-04-Fri

ソムリエ 鈴木亮介、生産者を訪ねて。 vol.8

旅も5日目の朝。
ディジョンのホテル、今日はブルゴーニュを離れシャンパーニュへ。
なんですが、朝予定より早く目覚めたのでちょっと寄り道したいところが。


そうです、『ドメーヌ・ド・ロマネコンティ』通称『D.R.C.』。
言わずと知れた世界最高のワイナリーです。
アポイントも取ってませんし、寄る予定もなかったのですがミーハー気分でちょっと見学に。


美しい。
そして畑の土がフッカフカです。今回はナチュラルなドメーヌしか回っていないので良い畑ばかりを見させていただいておりますが、やっぱり少しスペシャルな感じはありますね。パティシエが土を作っている様な、そんな雰囲気があります。

で寄り道を済ませて、いざシャンパーニュ最南端のモングー
『ジャックラセーニュ』の元へ。

モングーの丘を登って進むと(めちゃくちゃ景色がいいです一面のブドウ畑)丘の上にジャックラセーニュのドメーヌが。
当主エマニュエル・ラセーニュが出迎えてくれました。(すいません写真が少ないです。)挨拶をさせていただいて早速醸造所を見せてくれました。


出ました垂直式プレス。とても大きい、そしてとても古いものだそうです。
こちらもグラヴィティシステムを採用しており、絞った果汁は床を抜けて下の階へ流れます。


発酵はステレンレスタンクで、レトロな垂直式プレスとモダンなステンレスタンク、ギャップに見えますがより良いワインにするためのより良い選択をしっかりとしている事が伺えます。


こちらには、ノンヴィンテージ※1 のブランドブラン※2 用のアッサンブラージュ※3 の比率が書いてあります。貴重な情報。
シャンパーニュでは専門の職業があるくらいアッサンブラージュは重要な事なのです。なのですが、聞いたらエマニュエルさんご自身でなさってるそうで。
「アッサンブラージュはとても重要だし、とても難しい事だと思うんですけど、自分でやっちゃうんですね。」
「そうだよ、テロワールの事も葡萄の状態もタンクの中の事も全て私が把握しているんだから、とても簡単だよ。」
ってサラッと言ってのけます。う〜ん、カッコイイ。
さらに案内していただくと、地下に地下にと下っていきます。グラヴィティシステムなので、行程毎にワンフロア降りる感じです。途中の通路で壁が削ってある箇所がありました。エマニュエルさんはその穴に触れて、
「チョークだ。」
「ワオ。」
「モングーは石灰土壌なんだ、ここまで深い所も全てチョークだ。それが葡萄にミネラルを与えるんだ。」
すごい、こんな深いところまで石灰なんだ、そして葡萄樹の根はこんな深いところまで伸びているという事か。「チョーキー」って言葉が印象的です。

それから、リビングへ行ってテイスティングをする事に。
「デゴルジュマン※4 をしてみせよう。ここでは冷凍はさせないんだ。」
「へ、?凍らせない?そんなの聞いた事ないよ。澱はどうするの?どういう事?」
「まあ、やってみせるから。」
王冠をしたままの瓶内二時発酵が済んだボトルを持ってきました。
テラスにあるオーク樽をくりぬいた物にボトルの頭を突っ込みます、そして栓抜きで勢いよく抜栓!
 "ブシュッ"
「以上だ。」
「え?何が?何なに?」
「ボトルの中を見て。クリーンだ。」
「本当だ、何?澱はどこ行ったの?」


開けた王冠の裏についていたキャップを見せてくれました。なるほど中にドロッとした折がくっついている。そしてくりぬいた樽の内側にも飛び散った澱が付着していました。
「それだけ?」
「そうだよ。」
「少なくない?」
「さあ、どうかな。」
何と、デゴルジュマンがたったのこれだけの作業で済んでしまうなんて。ワインの教科書の話と随分違います。
「まず750mlのスティルワインを造る、そして瓶内二時発酵時にワインの容量は少しだが増加するんだ。そしてデゴルジュマンで今のようにほんの少しの澱を飛ばす。その後ボトルの中にあるのは750mlのワインだ。それで完成、何も足さない。ドザージュ※5 もいらない。」
「えー、それだけでいいんだったら皆んなそうすればいいじゃん!」
「そうだね、ワインを凍らせてダメージを与えるなんて意味がわからないよ。」
「すごい!何で皆んなこうしないんですか?」
「さあ、他の人の事はわからないよ。
ただね、葡萄を造る時、収穫する時、私は入念に葡萄の粒まで選んでいる。クリーンで健康な葡萄しかプレスされない、だからジュースもとてもクリーンなんだ。他の人のワインで同じ事が可能かどうかはちょっとわからないな。」
さらりと涼しい顔で言ってのけます。やばい、エマニュエルさん益々かっこいい。


そして、僕をテーブルへ着かせてくれてシャンパーニュを注いでくれます。
僕はもう興奮しちゃってて、
「何、このキュベは何の何?ミレジム?ノンミレジム?」
エマニュエルさんはゆっくりとした動作で人差し指を自身の唇の前に立て、それから手のひらを仰向けにしてこちらに差し出します。(何も聞かなくていいから、まずは飲んで)と。
呆然とする僕を後に、奥のキッチンへ行き何やらカチャカチャと。


僕はブラインドしなくちゃ、と必死で香りをとります。
すると、優しくも厚みのあるサウンドでジャズが!
奥のエマニュエルさんがプレイヤーを再生したらしい。
しっかりと選んで構成されたサウンドシステムであろう音質。心地の良い選曲。
ゆったりと戻ってきたエマニュエルはテーブルを挟んだ僕の向かいの椅子に座り、
自身のグラスにも同じワインを注ぎ、足を組み、その液体の香りをとると少し口に含み、
確かめるように口の中で回してから喉に流します。
無言のまま僕の方を見て、落ち着いた眼で軽く微笑むエマニュエル。
ズキューン、惚れました!かっこよすぎますエマニュエル!もうその立ち振る舞いはジョージクルーニーも真っ青です。
そして僕の出した答えは「ラヴィーニュドモングー※6 、ミレジム、2008」

「...............。違う、これはラヴィーニュドモングー、ノンミレジムだ。」
何と、僕が一番よく知っている奴じゃないか、興奮しすぎたか、この環境にやられたか。
「ただし、抜栓してから3日経ってる。」
「普通のラヴィーニュドモングーよりもっとボリュームがあるように感じたのはそのせいですか?」
「その通り、抜栓してからまだまだ膨らむんだ。すぐに飲まない方が、より良い。」
何とシャンパーニュは開けたての方が良くないのか?しかも泡も全然ヘタってない。
それからさっきのデゴルジュマンしたてのワインも飲ませてもらって、やっぱりボリューム感が違う。
ナンテコッタ。


もうやられっぱなしの僕。計算されたサウンドのジャズ、モングーの丘を見下ろすテラス。
ゴージャスだけど派手ではない心地の良い内装のリビング。


テラスの外、モングーの丘、視界に広がる葡萄畑。


それからも次々と色んなキュベをテイスティングしながら彼のフィロソフィーを紐解いていく。
とにかく葡萄を大切にすること。健全な葡萄なくして健全なワインは生まれない。
栽培はもちろん選果も重要。そしてプレスもあの垂直プレスだからこそ余計な雑味は絞らない、ただ真っ直ぐに潰す事で健全なエキスのみを抽出できる。そしてその葡萄にミネラルを与えるのがこのモングーの土壌のチョークでありテロワールである。ここモングーは本当に最高の場所なんだ。
あとは余計な物は要らない。


少しだけ生産している、ロゼ用のピノノワールもいただきました。
テラスに出て、エマニュエルさんと一緒にモングーの丘を眺めます。
完璧すぎる、この人は一言で言うならば(エレガント)だ。
「あなたのワインにはあなたのフィロソフィーが詰まっています。シンプルで葡萄とテロワールを大切にするからこそ現れるフィネス。そしてあなたのワインにはとびきりのエレガンスがある。僕が思うにそれはきっとあなたがエレガントだからだ。僕が何人かの生産者とあって話を聞いてわかってきた事がある。その造り手のワインにはその人のフィロソフィーはもちろんだけど、それだけではなくてその人のキャラクターも現れるんだ。」
「ありがとう、そう言ってもらえると嬉しいけど。」
「あなたの生活は完璧ですね。この美しいモングーの丘、美しいリビング、傍に美しくて最高のシャンパーニュ。そしてジャズ。」
「音楽は重要だね。」
「エレガント。そしてパーフェクト。」
もうノックアウトされちゃって興奮しちゃって最後の記念撮影まで忘れてしまって。
やられっぱなしの僕は情けない限りですが、とっても貴重な体験になりました。
エレガント!



※1 ノンヴィンテージ:ワインにその葡萄の生産年が記載されないもの。多くのシャンパーニュは色んな年のワインを混ぜて作る為ヴィンテージ表記はされません。フランス語でノンミレジムとも言います。逆に生産年表記のある単一年シャンパーニュはミレジムと呼びます。
※2 ブランドブラン:白葡萄だけで造るシャンパーニュの事、白の白です。シャンパーニュはシャルドネ(白葡萄)、ピノノワール(黒葡萄)、ピノムニエ(黒葡萄)の3品種の使用が認められていてブランドブランはシャルドネしか使ってないという事になります。逆に黒葡萄しか使わないシャンパーニュはブランドノワールと呼ばれます。
※3 アッサンブラージュ:色々なワインを混ぜてワインを造る事を言います。モエエシャンドンがいつ飲んでも同じ味わいなのは同じ葡萄なのではなくて、色々な年のワインを混ぜて同じ味わいを作り出しているからです。シャンパーニュにはアッサンブラージュ専門の職人がいて格式の高い職業だとされています。
※4 デゴルジュマン:澱抜き。シャンパーニュは普通のスティルワインを造った後、瓶内でもう一度発酵をさせてガスを生み出します。この後に現れる酵母の死骸などの澱を抜く作業です。通常は瓶を逆さまにしボトルの口の部分に澱を集め、その部分だけを凍らせて抜栓し凍った澱の塊を取り除きます。
※5 ドザージュ:糖分添加。リキュール(甘くシロップのようなもの)を添加する事。通常シャンパーニュは瓶内二時発酵後は酸味が強すぎるので最後に糖分を添加して味の調整をします。  糖分を添加しないシャンパーニュはノンドザージュ、ドザージュゼロ、ブリュットナチュール、などと呼ばれます。
※6 ラヴィーニュドモングー:ジャックラセーヌのシャンパーニュの定番キュベの名前。 
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2017-07-31-Mon

8/7.mon.ランチメニュー

8/7(月)からのランチメニューの紹介です。

久々登場の「ニース風サラダ」
しっとりとした自家製ツナと温泉卵が葉野菜によく絡まってどんどん箸が進みます!!
優しい味わいの「玉ねぎの冷製ポタージュ」と一緒に召し上がって下さい!!

来週の11日〜20日までお盆休みの為、ランチはお休みさせていただきます。
ご迷惑おかけしますがよろしくお願いします。


























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2017-07-18-Tue

ソムリエ 鈴木亮介、生産者を訪ねて。 vol.7

レイモン・デュポン・ファンのムルソーを後に、また少し北へ。
ボーヌの『ファニー・サーブル』の元へ。
早くに父親を亡くし22歳の若さでドメーヌを継承した女性醸造家、ファニー・サーブル。あのフィリップ・パカレの指導のもと、ナチュラルなワイン造りを学んだという逸話は有名です。
年々進化し続けている彼女のワイン、現在進行形のワインはどんな状態に仕上がっているのか。楽しみです。


もう、どちらを見ても葡萄畑で美しい景色。
それから、村に入って行きちょっと入り組んだ道を進んむと、ファニーが出てきてくれました。
予想より遥かに小さな所で少し驚きです。
ちょっと写真が少なくてすいません。
自己紹介と挨拶をさせていただいて、醸造所を見せていただきました。


とても、こぢんまりとしている。
若くして、もはやボーヌを代表する醸造家の印象すらある彼女の醸造所というには小さくて予想外でした。
とても小さなドメーヌだと彼女は言います。
ここで熟成させているのは2016ヴィンテージのワインしかないのだそう、1年分しか保管する場所がないから完成させたらボトリングしてリリースしてしまうんだとか。


ここは地下のセラーで、上の地上階に発酵タンクはあります。
写真中央右から伸びているホースの様な物おわかりでしょうか。
このホースは地上階から伸びていて、発酵してプレスしたワインがこちらを通して地下の小樽に移せる様になっています。ポンプなどを使わずにこうして重力の作用でワインを運ぶ様にすることで液体へダメージを与えない様にしているんです。
こうした方法をグラヴィティシステムと呼びます。
ナチュラルなワインの生産者はグラヴィティシステムを導入している方も多くて、
大きな醸造所になると、収穫したものから発酵タンク、プレス機、熟成タンク、熟成樽とグラヴィティシステムを採用すると地下へ地下へと進んで行く事になります。結果的に地下は低温でセラーにも適していてちょうど良いですが、地下深い設備を設けるのはなかなか大変な事でもあります。


こちらは2016年ブルゴーニュルージュの熟成中の樽です。エチケットにも使われているファニーのイラストがカワイイ。
色々なキュベをテイスティングしながらお話しを聞かせていただきました。


こちらはモンテリールージュ。
ヴァンナチュールがついナチュールらしさを求めてAOC※1 の個性を消してしまうのに彼女は反対な様で、ナチュラルは前提として、テロワールを表現する事に重きを置いています。全くもって素晴らしい考えだと僕も同感です。ナチュールだったらなんでもいいって訳じゃない。ナチュラルな前提の上、テロワールの個性、品種の個性、そして美味しいワインであるという事が大切なんです。

色々なキュベをテイスティングしていくと同じヴィンテージでもやっぱり個体差があります。まだ熟成足りないかなーとか、まだ還元※2 のニュアンスがあるかなーとか話しながら続けます。もう完全に仕上がってる味わいのキュベがあって
「これもう完璧じゃないですか。」
「そうなの、これはもう来月にボトリングしようと思ってる。」
「やっぱり!」
ってなんだか楽しいです。
「レストランはどれくらいの大きさなの?」
「うーん、40~50席位のお店です。大きくもないし、すごく小さいわけでもない、ミドルレンジ。」
「私もワインバーをやっているのよ。」
「えー、びっくり!行きたいです。今日は、営業します?」
「今日はお休みなの。」
「残念〜。」

それから聞いてみたかった事が、
「僕はブルゴーニュのワインが大好きです。ただ年々値段の高騰が進んでいて、なかなか気軽には飲めない物になってきてしまっているし、僕らみたいなカジュアルなレストランではなかなか提供しづらい金額になってきてしまっています。ただ、あなたのワインはまだそれほど高級な訳じゃないです。今後どうなっていくのでしょう。」
「そう、ブルゴーニュのワインは高くなっている。でも私はフィリップみたいに有名ではないしブランドではない。そして気軽にみんなにワインを楽しんで欲しいから高級なワインにしたくは無いの。」
素晴らしいです。有名では無いっていうのは認識次第ですが、彼女は既にかなり認知されているし、これからますます有名にはなっていくでしょう。
ずっと気軽に楽しめたら最高です。ついていきますよ、ファニーさん!

彼女のナチュラルでテロワールも重んじるワイン造りのフィロソフィーはやはり師匠であるフィリップ・パカレから譲り受けていて、そのフィロソフィーはパーフェクトです。
でもファニーの言った、とても印象に残った言葉が、
「私のフィロソフィーはフィリップ・パカレと同じです。でも私はコピーロボットじゃ無い、私の造るワインは私の造るワインなの。」
まだ30代にして誇り高きヴィニュロン※3 。彼女は今後のブルゴーニュを担う存在になっていく事でしょう。ますますファンになってしまいました。


そして恒例の記念撮影をパチリ。
今日はありがとうございました。

「ちょっと、待って。」


「これ、プレゼント。」
って、えー!マジですか?!お土産までいただくだなんて!
しかも見た事の無いキュベ、まだリリースしてない物なんだそうです。
エチケット可愛い!しかもリリース前の超レアアイテムじゃないっすか!

『ファニー・サーブル』今後がますます楽しみです。
今日は本当にありがとうございました。

ちなみに帰国後飲んだ、こちらのキュベはフランボワーズの味わいがとってもキュートで美味しかったです。



※1,AOC:原産地名称保護。その産地の物だとして認められる品質保証。
※2,還元:還元香。酸化防止剤をあまり使わないワインに現れる独特な香り、強い物だと豆やタクアンの様な香りになったりもするが空気に触れていると消えていく。ファニー・サーブルの場合、熟成でボトリングまでに消えていく。
※3,ヴィニュロン:ワインを造る人。


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2017-07-09-Sun

ソムリエ 鈴木亮介、生産者を訪ねて。 vol.6

マルセル・ラピエールのボジョレーを後にして一気に北上、
ブルゴーニュのムルソー『レイモン・デュポン・ファン』の元へ。

小さな村に入ったなーという感じで家々の間を進んでいき、
舗装されてない小道を抜けると丘の下を見渡せる所に綺麗な建物が。
敷地に入ると芝生の庭に池があり鯉が泳いでいる。
建物の脇にはプールが。
これはまた、なんて気持ちの良い所だろう。

レイモンが現れて「入ってきて良いよ。」と手招きしてくれた。
Tシャツに短パン、気取らない感じがまた気持ち良いです。
すごく素敵なリビングに通して頂いて、まずは恒例の挨拶と自己紹介をさせていただくと。
早速、


テイスティングに!
ちょっと予想外の展開ですが、まずはアリゴテ※1 から。
テイスティングしながらその畑のテロワール※2 の説明をしてくれます。
畑の説明はアイフォンの地図アプリで場所を示してくれます、今っぽい。
落ち着いていて貫禄はありますがレイモンは僕の3つ下で37歳なんです。
畑は点在して所有しているのでこの日は足は運ばない事に。

このアリゴテがめちゃくちゃ旨い。ミネラル感とフィネス※3 を感じます。
彼のアリゴテは素晴らしい、アリゴテを軽視する方もいますが
彼の説明からはアリゴテへの想いを感じます。

ワイン造りの方法やテロワールを聞きながら次々と色々なワインをテイスティング。
シャルドネも当然旨い、派手なボリューム感とか樽香とかでは全然なくて、
繊細でエレガント、ミネラリーで綺麗な酸味、どこまでも真っ直ぐに続く長い余韻。
とっても上品です。
トゥーマッチな物は要らないと彼は言います。
樽香※4もつけすぎず、シンプルな葡萄の味わいを大切にし、テロワールを大切にしています。

ムルソー※5 を2種類テイスティングさせてもらいました。
同じムルソーで少しだけ離れた畑違いのキュベ。
「ヴィンテージも品種も栽培も醸造も全て同じだよ、どう。」
「違う、どちらも素晴らしいけど、違いますね。」
「ボリューム感も、酸の伸びも個性が違う、全て同じ造りなのに。これがテロワールだ。」
「ミクロクリマ※6。」
「Exactly(その通り)。」
とても面白い、敢えて畑でのフィールドワークも醸造方法も変えずに造る事で純粋にテロワールの個性が楽しめます。彼のテロワールへのリスペクトを感じます。


次のワインをサーブしてもらう間につい部屋の中をキョロキョロしちゃいます。
とてもセンスが良い。
内装なんかも自分でやったそうで、あんまり派手な感じは好みでない様子。


自分でD.I.Y.しちゃう感じとか、派手なものよりシンプルなものを好む感じとか、
pipalを手作りで作った僕としてはなんだか共感してしまいます。
好きなものの方向性が近いような気がする、年齢が近いという事もあるかもしれません。


あ、これなんかお店にぶら下げたいな。
なんて考えてたら庭のプールで遊んでいた息子さんが入ってきて(4~5歳くらいかな?)挨拶をしてくれました。右左の頬にキスのフランス式挨拶でめちゃキュート!


それから、醸造所を見せてもらう事に。
発酵はステンレスタンク。
醸造所もとてもクリーンでシンプルです。
もうこの頃には彼らしいなと思える様になってきました。


プレスはバルーンタイプ※7 、モダンです。
今回の旅であまり出会えてなかったのでなんだかホッとします。


それから熟成。いわゆるブルゴーニュ樽※8 です。とっても綺麗。
リリース待ちのキュベが静かに眠っています。


リビングも醸造所もシンプルでクリーンで、とてもセンスが良くて。


それは彼のワインのエチケットも同じくシンプルでセンスが良い事と繋がります。


最後に恒例の記念撮影を。
ナイキのプリントTが僕の普段着と変わらない感じでなんだか親近感が湧いてきます。

今回レイモンとがっちり2時間位話しをさせていただきました。
沢山話をしながらテイスティングをして感じた事が、
テロワール、葡萄を大切にし、余計な飾りやトゥーマッチな物は要らないという
彼のフィロソフィーがワインの味わいに如実に現れているんだという事。
そして、それだけでなく、知的でセンスが良くて
真っ直ぐに自信を持ってワイン造りをしている彼の個性もまたワインに現れているんだという事を感じました。
ワインの味わいには葡萄の個性、テロワール、そして生産者のフィロソフィー、さらには生産者の個性までもが現れるという事。
このワインはここでしか、また彼にしか造れない味わいになっている。
全てのキュベに一貫した個性がありました。
とても上品でシンプルで、トゥーマッチなものはいらないワイン。
また一つワインへの理解が深まったような気がします。

『レイモン・デュポン・ファン』本当にありがとうございました。







※1、アリゴテ:葡萄の品種。ブルゴーニュでは白葡萄はシャルドネの他にこのアリゴテが栽培されています。酸味が強く、安いワインに使用する事が多い。
※2、テロワール:葡萄を取り巻く、気候、地勢、土壌、など全ての自然環境の事。ワインはテロワールを表すと言われます。
※3、フィネス:繊細、優雅、上品、などを意味する言葉です。ワインの表現によく使います。
※4、樽香:オーク樽で熟成させた事によりワインにつくバニラの様な香り。新樽を使うとより強く表れる。
※5、ムルソー:ブルゴーニュのワイン生産地の一つ。ムルソーのエリアの中の畑の葡萄から造られるワインもムルソーと呼ばれる。エレガントな白ワインが有名。
※6、ミクロクリマ:テロワールをもっと細かいエリアで考えたもの。日本語に訳すと微小気候。ブルゴーニュでは隣の畑でも土壌が違ったりして、その事がワインの味わいに表れます。
※7、バルーンプレス:葡萄を圧搾する機械で中に風船の様な物が入っており、空気の圧力で優しく圧搾する事ができる。
※8 ブルゴーニュ樽:ピエスと呼ばれる228Lのオーク樽。ボルドーではバリックと呼ばれる225Lの樽を使用したりと地方によって呼び名や容量が変わります。


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